台風8号、今週末に台湾に影響か
台風8号が台湾に影響を及ぼす可能性が。台風8号は4日午前2時前後に、台湾の東南およそ2000キロあまりの太平洋上で発生。一時間に6キロのゆっくりとしたスピードで西北に向って移動。このままのコースをたどった場合、台湾本島に影響を及ぼす恐れがあるが、一方では台湾では水不足が深刻になりつつあり、この台風がもたらす雨に期待せざるえない面も。台湾に接近することになった場合、今週末の8日が最も影響の大きい時期になると見られている。なお、経済部水利署では4日、新竹と台南のサイエンスパークへの給水は、10月末まで問題ないと述べた。(台湾報道網)
新型インフル、重症患者9人で集団感染は15例に
中央流行病感染状況指揮センターは4日、記者会見を開き、台湾内部における新型インフルエンザの新たな集団感染例1件を発表。集団感染は7月1日より8月4日までで15件、重症患者は3人増えて9人となった。重症患者は台北で4例、台湾北部で1例、東部と中部でそれぞれ2例。そのうち1人は死亡。4人が集中治療室、2人は一般病棟で治療を受けている。残りの2人はすでに退院。新たに増えた3人はいずれも容態が安定しており、早期に見つかり、投薬も早かったことが症状が安定している原因。新たな集団感染は台湾北部で行われた英語キャンプで、24人が発熱、筋肉痛など新型インフルエンザの症状を訴えた。21人を検査して13人が新型インフルエンザであると確認した。現在は隔離されて治療薬を投与されている。集団感染15例では合計631人に症状が現れ、検査したのは186人、新型インフル円座と確認されたのはそのうち107人感染状況指揮センターでは、台湾における感染は徐々に広がりつつあるとしている。なお、行政院衛生署の葉金川・署長は4日、台湾と香港の衛生当局による会合に参加するため香港に向かった。葉・衛生署長は、感染の変化と拡大は予想以上だと述べた。なお、葉・衛生署長は花蓮県長選挙出馬のため辞任を決めている。(台湾報道網)
<特集>
両岸経済協力枠組協議(ECFA)による影響の評価報告
経済部は、国内産業に協力し世界的な経済統合化に対応して、台湾の経済・貿易が発展する国際的な活動の場を切り開き、さらには馬英九総統が2009年2月に両岸経済協力協議への署名を宣言し指示したことに照らし合わせて、特別に09年3月、中華経済研究院(以下、中経院)に委託し、「両岸経済協力枠組協議(以下、ECFA)による影響の評価」を行った。中経院ECFA研究チームは半年近くにわたる努力により、「ECFAによる影響の評価」の研究報告を完成させた。 <東南アジア地域の経済統合による台湾へのマイナス影響 > 同報告は先ず、両岸における経済・貿易政策と体制、貿易、投資関係ならびに東南アジア地域経済統合による台湾経済への影響について、台湾が東南アジア地域経済統合に直面し具体的に現われる苦境を分析した。2010年より東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国大陸はそのほとんどの商品に対する関税の相互免除をスタートさせることになるが、台湾の製品を中国大陸に輸出する場合には、台湾は同地で従来同様5%~15%の関税を支払わなければならず、競争上不利となり、台湾の国内総生産(GDP)を0.176ポイント引き下げてしまうことになる。中経院はさらにASEANが今後、中国大陸、日本、韓国と自由貿易区を実現させた場合には、台湾のGDPに対するマイナス影響はさらに高くなり0.836ポイントまで引き下げられると予想した。全体的な影響の比率はあまり大きくないように見えるが、一部の特定の輸出産業(紡績、石化、機械、車両部品など)については、比較的大きな影響が生じる。 <両岸の貿易自由化により台湾経済の成長を促す> 同報告は、各国が自由貿易区を評価する上で一般的に用いているGTAP(Global Trade Analysis Project)モデルに基づき予想を行っており、研究結果では、貿易自由化は台湾経済発展に対しプラス効果があり、これを推し進める価値があることを明らかにしている。GTAPモデルによる予想では、もし台湾が現在行っている中国大陸への農工生産品の輸入制限の解除を仮に考慮せず、現在すでに開放している農工生産品の輸入関税をゼロにまで引き下げるだけでも経済成長率は1.65ポイントアップすることになる。もし、農産品をさらに開放せず、尚且つ現在輸入開放している農産品の関税も減税せず、工業生産品の輸入制限を全て解除してそれらの関税をゼロにするだけでも経済成長率は1.72ポイントアップできる。ECFAによる台湾の就業に対する影響の短期的予想結果は、現在台湾における約1,010万人の就業者総数に対し25万7,000人~26万3,000人の増加が望め、失業者総数を効果的に引き下げることが望める。 台湾が地域の経済統合活動に参画できることにより、台湾のアジア地域における優位性を高め、台湾が外国企業の進出拠点となり、外国資本の企業が台湾を東南アジア地域の生産、セールス、研究開発、運営のプラットフォーム基地とするよう促し、より一層外国人による台湾への直接投資を促す誘因を持つようになる。そのため、もしECFAにサービス貿易と投資の自由化を同時に盛り込んだならば、台湾の国内投資の成長を促すことができ、効果的に外資の流入をもたらし、より一層台湾の経済成長率を向上させることができる。 産業の発展について述べると、両岸の経済・貿易の自由化と経済協力関係の構築は、両岸が過去において経済・貿易の制限により生じてきた「産業チェーンの断裂」を再びつなぎ合わせ、台湾の世界的な産業チェーンにおける地位を強化し、台湾がミドルテク、ハイテク領域への多国包囲突破を強化し、中・長期的な刷新や発展のエネルギーを蓄積し、台湾の産業発展の新しい契機を提供することになる。<ECFAは段階的に完成させると共に早期実施も盛り込むべき > 同報告では、現段階における両岸間の経済・貿易関係の制限解除は完全ではなく、もし一度で完成させる自由貿易協定(FTA)方式を採ったならば、台湾の産業に対する衝撃は比較的大きく、積み木方式で特定のテーマについて1つずつ協議して処理していくようにすると、その他の世界貿易機関(WTO)の加盟国が「最恵国待遇の原則」適応を要求してくることになり、両岸のみによる二国間自由化の優遇は享受できなくなると指摘している。台湾と中国大陸の相対的な経済規模、国内産業の発展、政治・経済環境を慎重に評価し、同研究では段階的な方法で完成させていくECFAを用いるのが、台湾が現在両岸の経済貿易の往来制度化を推進する上で最も良い選択肢であると考える。 ECFAは両岸が経済・貿易往来および経済協力を先に取り決める枠組み的な協議であり、今後双方が準備する協議の目標、経済協力、各種の後続的な交渉のスタートからゴールまでの日程を規定するに過ぎない。現在、国際社会では、その他の国々が今後の「貿易自由化」と「経済協力」を目標とした枠組み協定を締結しており、ECFAの参考となるものである。ECFAは早期実施条項を盛り込むことができ、一部の産業では前倒しで関税引き下げ等の優遇措置を受けられることになり、これは東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国大陸の自由貿易区が2010年1月から、その大部分の物品の輸入関税相互免除措置をスタートすることにより、台湾の製品が中国大陸市場で締め出しに遭うことを回避できるものである。 <ECFA署名によるその他の効果と利益 > 経済部の評価では、同報告の学術研究としての角度から、その予想結果は台湾が現在置かれている国際社会における経済・貿易面での苦境を十分に証明したものであると考える。そのため、政府は東南アジア地域経済の統合がまだ完全に形作られる前に、積極的に可能な対応措置をとり、ECFA署名を契機に、台湾が競争相手国に先立ち中国大陸市場に進出していく優位性を獲得し、外国企業が中国大陸市場に進出していく上での優先的な協力パートナーおよび門戸となり、また産業サプライチェーンの土台を台湾に残すのにプラスとなり、さらには中国大陸で操業する台湾企業(以下、台商)の対台湾購買および産業競争力アップにもプラスとなり、台湾の発展を加速させ産業運営センターになるようにもしていくものであり、これらについては以下のとおり説明する。 <(1) 競争相手国に先立ち中国大陸市場へ進出する優位性の獲得について>台湾から中国大陸に輸出する大部分の工業製品の関税をゼロに引き下げることにより、台湾は日本や韓国などの競争相手国よりもさらに早く中国大陸市場に進出する優位性を獲得でき、それにより台湾が日本や韓国の地位にとって代わることになる。 主要な石化原材料を例にすると、2007年の中国大陸における同材料の輸入総額は約763億米ドルで、台湾はその15%を占め、韓国は20%、日本は18%を占めた。もし、中国大陸での同材料の平均的輸入関税6.17%をゼロに引き下げたならば、わが国が日韓元来の38%の市場占有率である約380億米ドルにとって代わる上でプラスとなる。また、機械製品を例にすると、2007年の中国大陸における同製品の輸入総額は1,177億米ドルで、台湾は5.8%を占め、韓国は9.2%、日本は21%、ASEAN諸国は14%を占めており、中国大陸での同製品の平均的輸入関税7.85%をゼロにした場合、台湾はASEAN各国および韓国が本来持っていた23%の市場占有率である約270億米ドルにとって代わることにプラスとなると同時に、日本の中国大陸における地位への挑戦のチャンスにもなる。 <(2) 外国企業の中国大陸市場進出の優先的なパートナー協力および門戸となることについて> 同様の製品が台湾から中国大陸に輸出される際の関税は、欧米や日本などの国々が直接輸出するよりもさらに優遇されることになり、また同時に、台湾の知的財産権保護が比較的完全であり、さらには、両岸の大三通(通商・通航・通信)の開放および、企業の台湾国内での研究開発センター設立に対する政府補助の優遇措置により、欧米および日本の企業が台湾を中国大陸市場に進出する際の門戸として選択する上でプラスとなり、優先的な台商との協力、研究開発および生産により、地域における研究開発、生産、運営本部を台湾に設置し、台湾が外国企業の「世界のイノベーションセンター」および「アジア太平洋地域の経済・貿易の中枢」としての第一選択肢となるようにする。 <(3)産業サプライチェーンの本拠を台湾に残すことにプラス > これまで、多くの部品を中国大陸に輸出する際には必ず関税がかけられていたため、最終仕上げの製品メーカーは、部品メーカーに共に中国大陸投資を要求せざるを得なかった。これがひとたび、中国大陸の大部分の工業製品の関税がゼロになったならば、全体的なサプライチェーンの本拠を台湾に残すことにプラスとなると共に、大三通により国際的な貿易方法で顧客に提供することになる。たとえば、中国大陸におけるバイク部品の関税が約10%からゼロに引き下げられた場合、各部品の衛星工場は、台湾から出荷することに改められ、台湾での経済生産規模および高品質を維持できることのほか、引き続き就業の機会も創出できる。 <(4)中国大陸の台商の台湾に対する購買および産業競争力アップにプラス >中国大陸の台商はこれまで、生産コストダウンのために、一部の機器設備および原材料を現地調達に改めていた。中国大陸の輸入関税がゼロになった後には、台湾からの輸入によっても相対的にコストダウンすることになり、中国大陸の台商による台湾からの購買量も増えることになる。また同時に比較的良好な品質およびコストダウンにより中国大陸の台商による中国大陸での競争力も向上することになる。 <(5)台湾の発展を加速させ、産業の運営センターとなることについて> 大三通による貨物および人の流通の利便性、さらに二国間の物品関税引き下げおよび、非関税障害の除去といった貿易自由化効果も合わせ、台湾が再輸出、物流・ロジスティックス、最終製品の加工などのマルチ運営センターのチャンスを改めて創出できることになる。また同時に、政府による台商の中国大陸投資制限の緩和、中国大陸の台商の台湾Uターン上場の奨励などの各奨励措置と合わせ、台湾が台商の運営を計画する「運営本部」となることを促進できる。経済部は両岸間のECFA署名が今日までの半年近くの間、各界から広範な支持ならびに学術機構による研究の証明も得ており、当初の計画通り、積極的にECFA署名を推し進めていき、これを各界が引き続き支援し教示してくれるよう希望するものである。(台湾報道網)