<特集:世界の台商と台湾商会について>
台商という名称は文字通り台湾の商人を意味している。特に台湾から世界各地へ出て行って、投資商売及び経済貿易等の商業活動に従事する個人または企業を指す。その歴史はそれほど長くない。「台商」に対し、「華商」という名は昔からあった。それは中国の長い歴史において、中国から世界各地へ出て行って、そこに住み着き、投資商売及び経済貿易に従事する華僑または華人を指す。ここにいう「華僑」「華人」或いは「華商」「台商」は下記の共通要素を持っている。1. 常に中華本土(台湾、中国大陸、香港、マカオ)以外の海外地域に住んでいること。2. 中国人の血統を具有すること。3. 各種の外見的または内在的な方式を以って、中華本土のコンセンサスを表現すること(譬えば、中華本土のパスポートを持つこと、中華文化にコンセントする、積極的に華人社団に加入すること等。) 一般的に華人をいう時、通常「華僑」と「華商」という概念の言葉がある。「中華民国」僑務委員会の解釈によると、その定義は下記の通りである。1.「華僑」は海外に居留する国民である。2.「華人」は「華僑」の上に外国の国籍を取得した中国人を加える。3.「華商」は海外で出生した中国人の末裔をひっくるめて指す。言い換えれば、華僑は「狭義の華人」で、華商は「広義の華人」である。華僑と華商はともに華人の構成部分である。この定義の下に、現在全世界における海外華人の人口総数は3,500万人になる。(「中華民国」僑務委員会、1999年華僑経済年間、台北、2000年6月30日出版)これは自然人の概念である。法人の概念の「華商」とは、自然人である海外華人がコントロールする、または、主導する企業体を意味し、この企業体を海外華商企業という。全世界海外華人の中に、新しく発生した一つの子群は台湾から海外各地へ行って投資する「台商」である。台商群体はすでに海外華人と台湾経済貿易関係のネットワークにおいて、重要な役割を担っている。「台商」が国際間において、注目されたのは主に下記の三つの理由があるからである。1、1970年代から大量の台湾製(MADE IN TAIWAN)の工業製品が世界の自由競争市場に出回ったこと。2、1980年代後半以降、台湾は諸外国と比較して、ずば抜けて高い水準の外貨準備高を長期間に渡り維持してきたこと。3、今日になって殆ど至るところにおいて、台商の投資がされていること。一般的に言えば、「華僑」は段々と比較的に一種の「政治的符号」に、「華人」は一種の「種族的/文化的符号」になり、各現地国の政府にとって言えば、両者とも明らかに「比較的に受け入れられず」ないし「排斥される」という難局に面しているが、「台商」に対する概念は「経済的符号」と見なされているようで、明白且つ普遍的に現地国家の政府に認められ、受け入れられ、支持されている。「台商」はもはや見過ごすことのできない重要な存在になった。 世界に散在する「台商」は1997年10月まで、自分は「華商」であると思っていた。というのは世界の中に「一つの中国の原則」という問題がまだなかったからである。「中国」を代表するのは「中華民国」であったことを当時、世界の殆どの国が認めていたからである。1971年10月 中華民国が国連を脱退し、その代わりにその国連における議席は「中華人民共和国」に代わった。また、1972年9月の日中国交正常化と同時に、日華が断交になり、1979年1月米中も国交樹立と同時に、米華も断交になった。日中、米中の国交樹立時のコミニュケションの中に、「中華人民共和国が中国の唯一合法的な政府であり、中国はただ一つ、台湾は中国の一部である。」という「一つの中国原則」が織り込まれた。それによって、世界に散在する「華商」は重大な衝撃を受け、迷った。1980年4月アメリカのロサンゼルスにおいて、台湾出身の貿易商、銀行業、飲食業、クリーニング業、通関業等業者、及び医師、弁護士、会計士等々が結合して、「台美商会」という「台商」の団体組織を造った。これはその後の世界各地における「台商」の団体組織の「台湾商会」のさきがけであった。ところが、「台美商会」の「台美」の二つの字は台湾独立運動の指導者、元台湾大学教授彭明敏の創作であったため、また、「台美商会」の構成メンバーは二二八事件の被害者の関係者及び反台湾国民政府のメンバーが多かったため、「中華民国」政府に台湾独立の傾向がある商会と見なされ、一時的に台湾に帰国することが禁止された。1987年7月15日零時を期して、台湾の戒厳令が解除された。外国為替管理令も自由化された。同年7月1日、蒋経国が「台湾に住んで40年、私もまたすでに台湾人である」と発言した。それによって、1947年2月28日以来、所謂「二二八事件」によって生じた本省人と外省人の間に対立した「省籍矛盾」が段々と改善の方向へ向かい始めた。同年11月1日、台湾から中国大陸への親族訪問が許可され、これは台商の中国大陸への投資熱の発端となった。中国においては、台湾から中国大陸に来て投資貿易を従事する人々を初めて「台商」と呼んだ。1988年1月13日、蒋経国総統が死去し、李登輝副総統が第七代の総統に就任した。これは初めての台湾人である総統であった。 李登輝総統は就任後、「南向政策」を推進した。それによって、台商は東南アジア各地での投資貿易活動を活発に実施し、それに伴い、アジア地域における台湾商会、例えば、タイ台湾商会、フィリピン台湾商会、インドネシア台湾商会等が次々と成立された。続いて、1993年7月、アジア台湾商会聯合総会が成立された。また、1994年9月14日、台湾政府の主導で「世界台湾商会聯合総会」が台北で創立された。世界六大陸の台湾商会聯合総会はその下部組織である。世界各地に分布している台湾商会は現在のところ「世界台湾商会聯合総会」、「六大陸ごとの台湾商会聯合総会」、54ヶ国に設けられた「台湾商会聯合会」及び168の地域的な「台湾聯誼会」などと巨大な組織になっている。台商の対外投資状況は1987年を分水嶺にすることができる。1987年以前の台湾はずっと「資本純流入」の経済小人であったが、その後に、急速発展して国際間において「資本純流出」の経済大国になった。台湾の政府側の統計によると、1952年から1986年までの35年間に、台湾政府の正式許可を経て、海外へ行って直接投資した件数は250件で(年平均、七件前後に過ぎない。)、金額は僅か三億ドルにも至らなかった(一件当たりの平均金額は800万ドルに至らない。)が、1987年から1999年までの13年間、対外直接投資件数は44.5倍に増加し、合計11,111件(年平均では855件)、金額は、370億ドルに近くまで、増加したのである。これは、過去35年間合計の約136倍になる。一年平均は28.5億ドルを超過していた。これは、一日の営業日になされた対外投資額で計算すると、一日当たり約1,140萬ドルが対外投資されていたことになる。しかし、実際にこの統計は正式に政府側の許可したものに準拠したものであり、台湾商人が対外投資について、真実を公言したくないという習慣を考慮すると、この数字を鵜呑みにすることはできない。そして、最近5年間において、政府が許可した海外投資金額は毎年平均して155億ドルに達している。これを、一日の営業日になされた対外投資額で計算すると、台商の対海外の直接投資額は6,200万ドルに達したことになる。(林建山:「台商:-股勃興中の力量」参照)。しかし、その他に存在する主要目標国家の現地統計資料によると、一般台商の本当の投資件数と金額は政府の許可した数字の10倍ないし18倍になる。そうすると、今日、台湾の海外直接投資総金額は1,850億ドルないし2,150億ドルになる。そして、現有の海外流動資金は約2,950億ドルないし3,650億ドル前後になり、台湾はまさに英国の雑誌「エコノミスト」のいうところの国際市場上の重要な資本輸出国家になったわけである。この台商の対外投資の増加分が、海外華人経済力を新たに発展、拡大させた主要な要素の一つである。台商の対外投資において、海外台商と海外華商の結合した「新華僑資本」は一つの研究価値がある新趨勢であり、この「新華僑資本」は将来において、台湾に回流し再投資する場合、または台湾経済貿易発展に重要な意義を持つ新課題である。
<ECFAの後続的な協議計画推進に向け「両岸経済合作委員会」設立を予定 >
6月29日台湾の対中国大陸窓口である海峡交流基金会の江丙坤・董事長(理事長)と中国大陸側の対台湾窓口、海峡両岸関係協会の陳雲林・会長による第5回「江・陳会談」が中国大陸の重慶市で開催され、「両岸経済協力枠組み協議(ECFA)」と5項目の付属文書および「両岸の知的財産権保護協力協議」について双方合意に達し、それぞれ調印が行われた。 同会談について、行政院大陸委員会(以下、陸委会)は7月26日の会議において以下の内容を報告および発表した。一、 陸委会は同会議の中で、協議調印の経過状況、後続の重要実務、継続的な宣伝関連の政策なども含め、第5回「江・陳会談」の実施状況を説明した。 二、 後続的な重要実務の中で、陸委会は、2項目の協議および4項目の修正法案が正式に発効後、各テーマの主管機関に対し、これを基にして両岸の関連分野の協力、話し合いを推進するよう要請した。また、「両岸経済協力枠組み協議(ECFA)」の後続的な協議計画に関する部分では、協議に基づき「両岸経済合作(協力)委員会」を設立する予定であり、これにより、ECFAの目標に必要な協議、監督を実行し、関連する協議の実行、解釈、通報実務を評価していく。 第6回「江・陳会談」は2010年下半期に台湾で開催する予定であり、協議に盛り込む「投資保障協議」および「医薬衛生協力」のテーマについて、陸委会は速やかに同テーマの関係機関と協力し、積極的に同テーマの計画を展開していく予定である。三、 海基会を通して両岸両会がすでに調印済みの協議の検討会議を招集し、双方が関心を寄せている協議の実行問題について、話し合いを行い、適切な解決を図ることを同会議において陸委会は提言した。四、 陸委会の頼幸媛・主任委員(閣僚級)は、「今回のECFA協議は国内の各界関係者の注目を集めたが、台湾の政府は、『台湾を主体とし、国民にプラスとなる』の原則を堅持し、台湾の経済の主体性を守ると同時に、同協議の過程においては国会による高度の監督も実行された。今後は第5回『江・陳会談』による協力モデルの基礎の下で、引続き努力していく次第である」との考えを示した。
<馬英九総統がスマイル標章制度で「Made in Taiwan=MIT」をアピール>
馬英九総統は7月26日、「Made in Taiwanスマイル標章チェーン」のスタートセレモニーに出席した。このなかで馬総統は、経済部が推進する「台湾製商品Made in Taiwanスマイル標章品質検査認証制度」の推進を高く評価し、「台湾の品質保証された製品を国民が享受し、さらに対外的にも販路を拡大できるよう共に努力しよう」と呼びかけた。馬総統は同制度について、「現時点で、約1万品目の製品に『Made in Taiwan(MIT)』スマイル標章を貼り付けて販売することになっている。販売ルートを開拓するため、経済部は今後、最適な場所に『台湾精品館』を開設し、MIT標章の製品を展示する。同時に、全国の流通・販売業者と提携して、消費者に全台湾のスーパーなどでMIT標章の商品が購入できるようにする」と説明し、MITスマイル標章運動を支持する加盟チェーン業者に感謝の意を表した。そのうえで馬総統は「台湾製商品の販売拡大は、業者の願いであり、政府の責任でもある」と強調した。このほか馬総統は、「両岸が『両岸経済協議』(両岸経済協力枠組み協議、ECFA)に調印したが、衝撃を受けることが懸念された17項目の伝統産業はこれに含まれなかった。このほか、弱小産業に対しては、経済部は今後業者の産業レベルアップのために950億元(約2,570億円)の予算を組んでいる。政府の企業に対する関心は絶対にハイテク産業や大企業だけではない。今回の『両岸経済協議』の539項目のリストは、台湾から中国大陸への輸出額の16%を占めるに過ぎないが、全体の経済発展に寄与するものである」と指摘し、ECFAの締結による台湾の経済効果について、「今回のアーリーハーベスト(関税引き下げ先行実施)によって、国内総生産(GDP)が0.4%プラスとなり、6万人の就業機会が増え、1,900億元(約5,130億円)の経済効果がある。2年後に中国大陸へ輸出される製品の関税がゼロになると、製品コストが下がり、輸出量も増加が見込まれる」との認識を示した。<ECFAとは>(両岸経済協力枠組協議)両岸経済協力枠組協議(兩岸經濟合作架構協議、Economic Cooperation Framework Agreement、略称ECFA)とは、中華民国(台湾)と中華人民共和国(中国大陸)の両国が締結を検討していた経済協定である。自由貿易協定(FTA)もしくは経済連携協定(EPA: Economic Partnership Agreement)の中台版といわれる。
<チャイナ―コスト>
中国の人口は14億人近く都市人口が初めて農村人口を上回る
第十二次五カ年計画末、中国の総人口数は13.9億人前後に達し、都市(城鎮)人口は初めて農村人を上回る7億人を突破する。これは中国人口学会年次会議中国人口学会年次会議は今月3日、江蘇省南京で開催され、テーマは「人口の長期均衡発展の促進」。国家人口・計画出産委員会の李斌主任は会議の席上、第十二次五カ年計画において中国の都市人口が初めて農村人口を上回ると紹介した。また、第十二次五カ年計画期間においては都市人口が7億人を突破し、人口の都市化率は50%を上回り、農村と都市人口の構図に重大な変化が発生すると予測した。