<台湾出張は日帰り出張コースになった!>
信じられないような話だが、ついに、台北と東京の間が、日帰りコースとなった。10月31日、台北の松山空港と羽田空港を結ぶ直行便が1日8便、就航した。松山空港も羽田空港も共に、都心から近い場所にあり、従来の桃園国際空港~成田国際空港便に比べて大幅に移動時間が短縮された。台湾側では、今回の松山-羽田便の就航に大きな期待を寄せている。交通部観光局の頼瑟珍局長は「松山~羽田便の就航で、台湾と日本の関係がさらに発展することに期待したい」と語った。さらに、台湾・日本の両地を訪れる観光客は、今年は約250万人であったが、来年2011年は、目標300万人にしたいとも語った。台湾のある旅行代理店は、松山~羽田便の就航により台湾・日本の間の旅行客は確実に2割は増えるとみている。今回の航空新路線就航に関しては、台湾側の期待の高さが目立つ。今回、松山~羽田便を運航するのは日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)、中華航空(チャイナエアライン)、長栄航空(エバー航空)の4社。例えば、朝7時羽田発の中華航空1223便に搭乗すると、台北松山に朝の9時45分に到着。帰りは、松山18時15分発の中華航空1222便に搭乗すると、羽田に21時45分に到着する。まさに日帰りコース実現可能となったのだ。松山空港は、台湾桃園国際空港の開港(1979年)以後、国内線専用空港とされてきた。しかし今年6月から、上海(虹橋)への定期便が就航、さらに羽田便の運航が始まったことで再び国際空港としての機能を増してきた。交通部は松山空港を北東アジア主要国の首都と台湾とを結ぶ空港と位置付けることで、従来の桃園国際空港との区別を図る考えでいる。現在、2011年9月の完成を目標に、国際線ターミナルの拡張工事を行なっている。拡張工事終了後は、運航便が週168便に増え、年間の利用可能旅客数は338万人となる見込み。台湾政府としては、馬英九総統の選挙時の公約であった「北東アジア黄金圏」を形成するために、現在、韓国側に対し、松山~ソウル便の開通を働きかけている。さらに、現在は1日平均4便の松山~上海便も、1日平均8便に倍増させる計画もある。今回の松山-東京便の就航に際し、松山発着の第一便の運航を記念し、国際線到着口で、到着客を獅子舞などで出迎えた。さらに、松山空港到着の第一便には両空港の名前にちなんで「松山」または「羽田」の姓を持つ日本人計12人が日帰りで招待された。また、日本から、自民党の安倍晋三元首相、日華議員懇談会や与党・民主党の日台安保経済研究会に所属する国会議員、東京都の猪瀬直樹・副知事らが台湾入りし、就航記念パーティーに出席した。台湾の北部で新路線の就航を祝っていた同日、台湾南部の高雄でも、中華航空の高雄~成田便が新しく就航。今後は週3便運航する。台湾は確実にアジアの中心地となりつつある。いや、なったと言っても過言ではないかもしれない。
<グリーンエネルギーでも世界を狙う台湾>
11月24日から27日に北京展覧館で開かれる「中国国際グリーン産業博覧会」に、台湾資本の企業として台湾プラスチックのみが招かれ、出展することとなった。博覧会には、25カ国・地域から約170社が参加する。台湾プラスチックはグループ総管理処の王瑞瑜・執行副総経理を団長として同社傘下の11社が出展し、6分野で最新の成果を発表する予定。王瑞瑜・執行副総経理はグループのグリーンエネルギー事業をけん引する立場にある。その人物が自ら団長となり、今回の博覧会に参加する事から、台湾プラスチックの中国での商機獲得に向けた力の入れようが読み取れる。台湾プラスチックが出展する6分野とは①グリーン光電②省エネ繊維・エコ繊維③新エネルギー電池材料④グリーンエコ材料⑤風力発電機材料⑥省エネ・二酸化炭素排出量抑制である。中国政府がこの度採択した「第12次5カ年計画」の中では、省エネやグリーンエネルギー事業を重視する姿勢を打ち出した。中国政府も今回の「中国国際グリーン産業博覧会」では、政府を挙げて力を入れている。「中国国際グリーン産業博覧会」は中国商務部、宣伝部、発展改革委員会、教育部、科学技術部、工業・情報化部、財政部、環境保護部、住宅城郷建設部、交通運輸部、知的財産局と科学院の共催で開催。目下、中国グリーン産業とグリーン経済分野における最高レベルの国家級展示会として、国際性、先進性と公益性などを特徴としている。本会の展示面積は22000平米で、出展者には中国政府よりブースが無償提供される。本会では重点的にCDM、省エネ、排出削減、環境保護及び低炭素技術など、グリーン産業とグリーン経済分野における一流の企業、技術製品が展示される。会期中は専門フォーラム、シンポジウム、企業マッチング、商談会、法律相談やプレスリリースといった一連のイベントにより、国内外の企業に交流と協力のチャンスを提供。また「2010中国国際グリーン産業・グリーン経済サミット」も同時に開催し、中国の国家指導者、中央政府関連部門・各地方政府の責任者、国外の政府要人、国際的に著名な企業経営者や専門家・研究者の本会およびサミットへの招請を予定している。台湾においても、グリーンエネルギーに関しては政府も力を入れており、台湾工業技術研究院=解説※1は、世界トップクラスの研究開発機関を目指すため、グリーンエネルギーとバイオ医薬・医療機材に研究開発費用を重点配分。すでに両分野で研究開発費用全体の半分を超えている。グリーンエネルギーでは、電気自動車(EV)やスマートグリッド=解説※2、太陽光発電、LED照明、オフショア風力発電を重視。中でもグリーン建築では各種関連技術を結集させた研究開発を進める。(解説※1)工業技術研究院(Technology Research Institute(ITRI))は、台湾の経済部傘下の工業技術研究院(財団法人)。台湾における工業技術の向上,効率の改善,社会福祉の増進に貢献している。台湾で最大の技術的研究所である工業技術研究(ITRI)は、政府と産業の協力が成功した好例である。最近ではベンチャービジネスの立ち上げに協力し、先端技術部門に重点を置いている。 工業技術研究所(ITRI)は台湾の産業のための主要な研究開発センターである。ハイテク産業が台湾にほとんどない1973年に設立された。現在では、台湾は半導体、パーソナルコンピュータ、他の多くのハイテクセクターの国際的なプレーヤーとなった。 ITRIはこの進展に重要な役割を果たしてきた。ITRI、および台湾の成功は技術はしごを登るための協力にかかっている。機会を確認して、計画を策定し、それらを実行するための不変な努力をするように、絶え間ない注意を怠らない。 ITRIは現在の産業の必要性と今後の成長の両方に取組んでいる。 政府から支援された基金は、長期の開発に向けられる傾向がある。一方、今日の産業からの契約およびプロジェクト作業は、ITRIをたった今起こっていることに集中する状態にしておく。市場を認識し、対応することによって、ITRIは近代産業のイノベーションカーブに遅れを取らないようにしている。(nano net 台湾における産業連携より引用)(解説※2)スマートグリッドとは、人工知能や通信機能を搭載した計測機器等を設置して電力需給を自動的に調整する機能を持たせることにより、省エネとコスト削減及び信頼性と透明性(公平性)を向上させるため、電力供給を人の手を介さず最適化できるようにした電力網である。
<野菜が高い!ここにも台風の影響が!>
14カ月ぶりに高値を更新した野菜価格。10月下旬の大型台風と、このところの、天候の変化が激しいことも野菜の生育に影響している。10月31日の台北市場では、前年同期より約80%アップの、平均卸売価格が1キロ当たり33.5台湾元(約89円)だった。特に香菜は7倍、小白菜は4倍と大幅に値上がりしている。葉物野菜に限ってならば、平均2.3倍の値上がりと、業者、住民への影響が大きい。 最近で台北市場の野菜卸売り価格が最も高かったのは、2009年8月。現在の価格は今年の旧正月ごろに比べても27%も高値となっている。12月に本格的な冬季を迎えれば、野菜の価格は正常な水準に戻る見通し。一般市民にとって、野菜の値上げは財布を直撃する。毎年、台風、長雨の度に高騰する野菜の価格。何とか改善できないものだろうか。
<内容で差別してはならない!著作権の保護を!>
今年の4月に、代理人の弁護士を通じて、著作権の保護を訴えた日本の大手アダルトビデオ制作会社。今回、再度、台湾を訪問し、アダルトビデオコンテンツに著作権を認めるよう訴えた。年間10億台湾元から20億台湾元(約26億~53億円)の商機を奪う、無断で複製されたDVD。この深刻な問題に対し、日本の大手アダルトビデオ制作会社のワープエンタテインメント(本社:東京都新宿区)とドリームチケット(同)の幹部らが、弁護士らとともに記者会見を開き、著作権違反に相当する台湾の実態や機会損失の深刻さを訴えた。また、台湾に到着した後、直ちに、新光三越百貨店台北駅前店の東隣りにある商業ビルに視察に行った。その結果、わずか10分足らずの間に、自社制作のタイトルの不正コピーのDVDを30本ちかく見つけた。しかも、ほとんどの物が、日本の新作とほぼ同時に発売されていた。幹部達は、「日本なら台湾元に換算して、1本1,300台湾元相当で販売されているDVDが、こちらではわずか30台湾元ほどで販売されている。アダルトビデオ制作には、女優の出演料や独自のストーリーの創作、撮影費など、かなりの費用がかかっている。我々は、台湾にライセンスを供与した覚えもない。許しがたい行為だ。」と憤慨していた。幹部の一人は、今後も機会あるごとに、著作権の保護を訴え続けていくと語った。著作権は、作品の内容によって与えられるものではない。すべての著作物に対し、公平に与えられるものであり、守られるべき権利である。日本を含め、どうもアジア地区では、無体財産=知的所有権物に対しての認識が遅れているように思える。経済がどんどん発展している台湾。知的所有権の分野でも、アジアをリードしていく存在に発展してもらいたいものだ。
<新しい台北発見!ちょっと聞いて・・・・>
しゃれたカフェ。2階までの吹き抜け。窓辺からは、朝の日差しが優しく差し込んできている。明るい木目調のフローリングと家具。扉が開くと、観葉植物がのんびりと揺れる。と、ここまで書けば、どこかのホテルかと思うかもしれないが、実はここは、病院。先日、妻が体調を崩し、台北の台安病院へ行った。一歩、中に入って、「ここ本当に病院?」と感じた。明るく、清潔感にあふれ、日本の病院のイメージとはまったく違った。受付で外来を訪ねると、「2階の特別診察室へ」と言われた。言われるがままに2階へ行くと、扉に「日本人専用 特別診察室」と表示されていた。中に入ると、そこは日本人だけ。受付に3人の女性がいたが、もちろん、全員、日本語が堪能。妻の順番がくると、その中の一人が、最初から最後まで、ずっとアテンドしてくれた。病状などの説明もすべて彼女が通訳してくれる。常に笑顔を絶やさず、病気で気弱になっていた妻も、彼女の笑顔に励まされたようだ。待合には台湾人の患者さんが大勢、順番を待っているのに、そこを素通りして、優先的に診察をしてくれた。何だか、他の患者さんに申し訳ない気がした。台北には大勢の日本人が駐在している。その日本人を相手にした新しいサービスだそうだ。常駐の医師もいて、日本語で診察してくれる。驚いたのはそれだけではない。病院に導入されている医療機器がすべて、最新のものだった。日本の大病院でもなかなか手に入らない最新の医療機器が揃っていた。ここでも改めて、台湾の経済力の強さと、ハイレベルの医療体制を感じた。ちなみに、病院に行ったのは、日曜日。台湾の病院は土日も診察をしている事が多い。街の小さなクリニックなどは、夜11時頃まで診察しているところもある。